柏木製パン の巻



 2016年1月。
ちょっとした用事でお隣平塚市の旧道を走っていたら
なんとも味のある店構えのパン屋さんを見つけました。




用事を済ませ、帰り道に立ち寄りました。
購買部で売っていそうな惣菜パンの数々。
いくつか買い求め、帰宅後食べてみると
これが旨い!

パン自体が旨い。惣菜ともケンカしてない。
シャレオツなだけのパン屋がどれほど多い事か。
大抵そういう店のパンは冷静に考えるとコンビニ以下なんだよなぁ。
でもここは違う!
すっかり虜になりました。


以来毎週日曜の朝は片道20分かけて、ここに通いました。
「パン代に月1万ってどうなのよ?」
と思いつつも、まぁ旨いんだから仕方ない。
毎週通いました。

店内には年配のご夫婦。
奥の工房で息子さんらしき方をお見掛けしました。
そっか、こっちの少し今風な作品は彼発信ね。
実際どこかの高校の購買部へも卸しているらしいので
こりゃ当分安泰。この店構えのまま続けてほしいな〜
ダメよ、こ洒落たカフェ風なんかにしちゃ。
もう生涯ここ以外のパンは食べない覚悟を決めました。(笑)


 そして通い続ける事3ヶ月。
それだけ食べていれば飽きそうなモンですが、その気配もありません。
パン好きなワケでもないのに。(笑)

3月の最終日曜。
どうしても横須賀へ行かなきゃならない用事があって
「今週は柏木製パン行けないね〜」と落胆。

パンの禁断症状と闘いながらの1週間。
4月3日の日曜日。
いつもの様に片道20分。
辿り着くとシャッターが閉まっています。

「え〜、臨時休業?」

シャッターに貼り紙があるので近付いてみると

「3月31日をもって閉店いたしました。長い間ありがとうございました。」

どひぇ〜!!?????マジどぇ〜!?

自転車に乗ってパンを買いに来た親子連れのお客さんも
「えー!なんで〜!?」と悲鳴に近い声を上げ、肩を落としていました。


あ〜、愛されていたんだな〜。
生まれた時から当たり前にそこにあって
当たり前に食べていたんだろうなぁ。


当たり前にそこにある物が、ある日突然無くなる喪失感。
3か月しか通ってない私ですら立ち直れないでいるのですから
地元の方はもっと感じていらっしゃる事でしょう。
当たり前過ぎて、その有難みに気付いてない方もいらっしゃるでしょうね。


もっと早く出逢えなかった事、3月最終週に行かなかった事が
非常に悔やまれます。






 さて自分に置き換えてみると......
私も結構老いぼれました。
終わりの時を意識しながら生きなくてはいけない頃なのかも知れません。
Sound Loft は私一代でオシマイの予定です。
いつかこの店を閉めた時、誰かひとりでも喪失感を感じて
「え〜!?なんで〜!?」と思っていただけたらいいなぁ。



さぁ!「その為の今日」が始まります!





                               2016年4月4日 記












P.S. 今から予言しときます。サウンドロフト無き後はサロン・ド・ロフトになるでしょう。(笑)
    10年先か20年先か、わかりませんが。




中古屋のひとりごと 奇跡的に残っていたバックナンバーズ


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