♪「歪み」と「歪み」 の巻

              *このコラムは2000年1月頃当店サイトに掲載されましたが、その後のPCクラッシュ時に消失、
                2011年にお客様が発掘された魚拓に若干加筆した物です。

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 私が勤め人だった頃の話。
バイト君が「店長、このアンプ、いいッスね〜。これって
ゆがみますか?


 「?」だった。別にキャビネットも変形してないし、何がゆがんでんだろ?
このメーカーのアンプは経時変化でどこかにゆがみが生じる、なんて 
噂が流れているのだろうか?いかん!知識不足をバイト君に悟られてしまう。
しかし、そんな事があるわけがない。ゆがんでる音と言うからには揺れ物ディメンション系か?
しかしコーラスやヴィブラートなどの揺れ物系エフェクターなんて
このアンプには搭載していない。
なんだ?なんなんだ〜!?苦悶する私。
謎は3.5秒後に判明した。彼は「歪み」を「ヒズミ」と読まず
「ユガミ」と読んでいるのだ!(爆笑)
日頃の仕事ぶりから「?????」な彼だったので親切丁寧に
「あれはね、(ヒズミ)って読むんだよ」と教えてあげたのだった。



 ところが!どうやら彼だけではないらしいのだ!
最近、たて続けに若い子達が「ユガミ系でなんかイイのないッスか?」とか
「これはユガミの後ろに繋ぐンスか?」と聞いてくる。

ひょ、ひょっとして私が間違っているのではないか?
知らぬ間に新法案が通過し「ユガミ」と読む事になったのでは?
はたまた、「あえて」「ユガミ」と読むのが「ナウなヤング」(爆)の間で
流行っているのか?と混乱してくる程、「ユガミ」は氾濫している。

確かに字は同じだから雑誌を読むだけなら間違える事もあるだろうが
情報は雑誌(活字)だけではあるまい。
友達同士で話をしていれば、誰かがツッこむハズである。
っていうか、ツッこめ。友達。
私なんざ、こないだCBA見に行った時にウチのベース弾きが
「極東」(きょくとう)を「ごくとう」と言っているのに気付いて
30分以上ツッこみ続けたぞ。ちょっとしつこかったか?
品川駅前のマックで泣いてたぞ。

 友達同士の交友が希薄なのだろうか?
あまりに「個」になりすぎているんじゃないか?と
つならない事から社会問題にまで発展し、果てには
「んじゃぁ、某メーカーのエフェクターも「YUGAMI」に改名しなくては」
なんて、他所様の心配までするサマはまるで吾妻光良さん。
この正月はそんな感じでした。ちゃんちゃん。

     *前回のグレコを読んで頂いた方から「こういうの面白いです」なんてメール頂いといて、
      こんなんじゃ怒られちゃいますかね?でも、あくまでも「ひとりごと」ですからね。
      と、開き直りつつ、次回は最近お気に入りの新製品でもレヴューしてみましょうか。
  
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       上記述の「前回のグレコ〜」は何を書いたのか全く覚えていないのですが(汗)
       このコラムは掲載当時各業界の方から多くのリアクションをいただいたので
       強烈に覚えてます。
              
       「まさかと思って息子と話をしてみたら間違っていました。親として正す事が出来て良かった」
       と仰る某メーカー営業氏、「これからはフリガナを入れようと思います」と仰る編集者氏。
       2000年以降発行された歪み物のムック本をお持ちでしたらチェックしてみて下さい。
       本のタイトル、表紙からフリガナがふられている物があるかも知れません。

       ...... あれから10年以上経って.....「ゆがみ」はあまり耳にしなくなりました。
       ど〜ってこと無い与太話が影から世界を変えるって事もあるんですね。(大袈裟!:笑)

                                                  2011年2月13日 
                                                
                                                  Special Thanks! to Yama Kendrix


              ついでに編集者さんには、こっちのページも見て欲しいなぁ。




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